骨粗鬆症について ~予防・検診の大切さ~
こんにちは!今回は、骨粗鬆症についてお話しします。
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは、骨の代謝バランスが崩れ、骨が作られるよりも壊される方が多くなり、骨がスカスカになってしまう病気です。進行すると、骨がもろくなり、ちょっとした衝撃でも骨折しやすくなります。骨を丈夫に保つためには、骨を作る働きと壊す働きがバランスよく行われる必要がありますが、このバランスが崩れると骨密度が低下します。
主な原因として、加齢や女性ホルモンの減少、カルシウムやビタミンDの不足が挙げられています。 この病気は進行が緩徐で、自覚症状がほとんどありませんが、進行すると生活に大きな影響を与えることがあるため、早期に気づいて対処することが重要です。
下の図は、正常な骨の断面(左)と、骨粗鬆症の場合の骨の断面(右)です。
骨粗鬆症の骨は、健康な骨と比べるとスカスカな状態になっています。健康な骨は、内部がしっかりとした網目構造で密度が高く、衝撃に耐えられるようになっています。しかし、骨粗鬆症の骨ではこの網目がスカスカで壊れやすく、密度も低くなっています。そのため、軽い転倒や日常の動作でも骨折のリスクが高まるのが特徴です。
骨粗鬆症になるとどうなってしまうのか?
1.骨折のリスクが大幅に増加
骨がもろくなるため、ちょっとした転倒や軽い衝撃でも骨折する可能性があります。 特に背骨、大腿骨、手首の骨折が多く、生活に大きな支障をきたします。
2.背骨の変形や身長の低下
背骨(椎骨)が圧迫骨折を起こすと、背中が曲がり、いわゆる「猫背」になります。 その結果、身長が数センチ縮むことがあります。 この変形は、慢性的な腰や背中の痛みを引き起こすこともあります。
3.寝たきりになる可能性
特に大腿骨(太ももの付け根)の骨折は深刻で、手術が必要になることが多く、その後のリハビリも大変です。 高齢者の場合、骨折をきっかけに寝たきりになり、その後の健康が急速に悪化するケースがあります。
4.生活の質(QOL)が低下
骨折や痛みによって動くのが怖くなり、外出や運動を避けるようになります。 その結果、筋力や体力が衰え、生活が不便になるだけでなく、気持ちも落ち込みやすくなります。
5.回復が遅く、再発の可能性が高い
一度骨折すると、その部分がさらに弱くなり、再び骨折するリスクが高まります。 骨が治るまで時間がかかるため、日常生活の負担も大きくなります。
骨粗鬆症は、予防や早期治療が非常に重要になってきます。
骨粗鬆症を予防するには、次の4つが大切です
1.バランスの取れた食事
カルシウム(牛乳・小魚)、ビタミンD(きのこ・魚)、たんぱく質(肉・豆類)を意識して摂りましょう。骨を作る材料になります。
2.適度な運動
歩いたり、軽い筋トレをすることで骨に刺激を与え、骨が丈夫になります。無理のない範囲で続けましょう。
3.日光浴
適度な日光浴により、摂取したビタミンDが体内で活性化され、これが小腸におけるカルシウムの吸収を促進し骨が強くなります。毎日10~15分程度、朝や夕方の優しい日差しを浴びましょう。
4.定期的な検診
自覚症状がなくても進行する病気です。検診を受けて骨密度を確認することで、早めの対策が可能です。
また、40~60代女性の方、仙台市の検診で骨密度の検査を受けられることをご存じですか?特に女性は閉経後、女性ホルモンの減少により骨密度が低下する傾向があります。骨の健康は将来の生活の質にも大きく影響します。早めの検査で、自分の骨の状態をしっかり確認しておきましょう!
検診を受けたいと思われた方へ森整形外科リウマチ科クリニックでは、
腰椎と大腿骨の骨密度を測定することができます(約5〜10分程度)。
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自分の体を大切にすることが、未来の自分を支える力になります。
一緒に元気な体づくりを目指しましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。