坂道歩行での関節にかかる負荷量とは?
おはようございます。理学療法士の水尻です。今日は、196日目の投稿です。
7月といえばひまわりの季節ですね。全国各地で7月下旬から8月上旬にかけてひまわりが見頃を迎えます。ひまわりの特徴は、その名の通り太陽の方向を向いて咲くことです。どんなに曇りの日でも、雨の日でも、常に明るい方向を見続けています。困難な状況や忙しい日々が続くと、つい下を向きがちになります。しかし、ひまわりのように常に前向きな方向、目標や希望に顔を向け続けることが大切です。今日も暑い一日になりそうですが、頑張りましょう。

坂道を歩く――それは私たちの生活の中にさりげなく存在している動作です。通勤通学の道、休日のハイキング、公園での散歩、そしてリハビリテーション現場でも頻繁に見られる場面です。しかし、平地歩行とは異なり、坂道では関節や筋肉への負荷が大きく変化します。
この記事では、理学療法士の視点から「坂道歩行での関節への負荷」と「その活用方法」について解説します。ご自身の健康管理に役立てたい方や、患者さんへのアドバイスを求める医療職の方にもおすすめです!
上り坂歩行:筋肉と心肺機能へのチャレンジ
・膝関節、股関節への影響:重力に抗して前方上方に身体を押し出す必要があるため、膝・股関節の屈曲角度が増加します。立脚後期には強い蹴り出しが必要となり、大腿部・臀部・下腿三頭筋の筋活動が活発になります。
・足関節への影響:前進のために腓腹筋・ヒラメ筋などの底屈筋活動が高まり、床反力が後下方へ働くことで足関節にも負荷が増します。
・運動強度:酸素消費量が増加し、8METs(6〜15%勾配)相当の高負荷運動となり、持久力が求められます。
下り坂歩行:衝撃コントロールがカギ
・膝関節の負荷増大:重力が前方下方に強く働き、踵接地時の衝撃が増加。膝伸展モーメントが高まり、大腿四頭筋が衝撃吸収のために大きな筋活動を示します。
・股関節、足関節の特性:股関節では屈曲モーメントが、足関節では底屈モーメントが比較的小さくなりますが、足部への瞬間的な負担がかかる場面もあります。
・痛みや筋疲労:変形性膝関節症の方や高齢者にとっては、瞬間的な負荷が痛みや腫れを悪化させる可能性があります。
平地歩行との比較:関節負荷の違いとは?

上りは「推進力重視」、下りは「衝撃吸収・制御重視」という違いが明確です。
実際のリハビリへの応用と注意点
・変形性膝関節症や慢性膝痛のある方は、下り坂での衝撃に注意が必要です。
・段差を避ける・杖の使用などにより関節負担の分散を図りましょう。
・リハビリでは、坂道歩行を活用して筋力・バランス能力の向上が期待できます。
・個々の身体状況に応じた坂道歩行プランを提案することで、安全かつ効果的な運動が可能になります。
まとめ:坂道歩行の意義と可能性
坂道歩行は、ただの移動手段ではありません。 筋力強化・持久力向上・バランス能力の向上・フォーム改善など、多くの可能性を秘めた動作です。
理学療法士は、こうした歩行の特性を活かしながら、個別性の高いリハビリメニューを提案する専門家。関節への負荷や身体の反応を正しく理解することで、安全で充実した日常動作・運動を目指していきましょう。



