産後に股関節が痛くなる理由とは?
おはようございます。理学療法士の水尻です。今日は306日目の投稿です。

出産を終えたあと、「なんだか股関節が痛い…」と感じたことはありませんか?
実はそれ、体ががんばってきた証でもあるんです。
この記事では、産後に股関節が痛くなる理由と、やさしくできるセルフケアのポイントをご紹介します。
なぜ産後に股関節が痛くなるの?
① ホルモンの影響で関節がゆるむ
妊娠・出産の過程で「リラキシン」というホルモンが分泌され、骨盤まわりの靱帯がゆるみます。
これは赤ちゃんが産道を通りやすくするための自然な準備ですが、その一方で骨盤や股関節が不安定になり、ちょっとした動きでも負担がかかりやすくなるのです。
② 筋力の低下も影響
妊娠中は運動量が減りやすく、股関節や骨盤を支える筋肉が弱くなりがちです。
産後は「ゆるんだ関節」と「弱くなった筋肉」が重なり、痛みを感じやすい状態になります。
③ 骨盤のゆがみと姿勢のクセ
出産で開いた骨盤は、少しずつ元に戻っていきます。
しかし、片側に体重をかけるクセや、いつも同じ側で抱っこする習慣があると、骨盤がゆがんでしまうこともあります。
骨盤が傾いたままだと、股関節の片側にだけ負担がかかり、
「片足だけ痛い」「ある方向に動かすと痛い」といった症状につながりやすくなります。
また、授乳やおむつ替えで前かがみの姿勢が続くと、股関節まわりの筋肉がこわばり、動き始めの痛みや寝返り時のズキッとした痛みが出ることもあります。
④ 育児動作による負担
産後は、抱っこ・授乳・おむつ替え・沐浴など、股関節や腰に負担のかかる動作が一気に増えます。
特に注意したいのは次のような動きです。
- いつも同じ側の腕・腰で抱っこする
- あぐらや横座りで長時間授乳する
- 低いソファや床から、赤ちゃんを抱えたまま立ち上がる
これらの動作は、すでに不安定な骨盤や股関節にさらに負荷をかけ、痛みを悪化させる原因になります。
痛みを放っておかない方がいいサイン
産後の股関節痛は、原因にアプローチすれば良くなることが多いですが、次のような症状がある場合は専門家への相談をおすすめします。
- 歩くのがつらく、びっこをひくほど痛い
- 夜中の寝返りでも強い痛みが出る
- 産後数か月たっても痛みが変わらない、または悪化している
骨や関節のトラブルが隠れていることもあるため、「そのうち治るはず」と我慢しすぎないでくださいね。
理学療法士がすすめるセルフケアのポイント
痛みをやわらげるには、「支える筋肉を取り戻すこと」と、「負担のかかりにくい姿勢・動作を身につけること」が大切です。
- 骨盤底筋やお腹まわりのインナーマッスルを、やさしく動かす体操から始める
- 痛みの少ない範囲で、股関節まわりをゆっくり伸ばすストレッチを行う
- 片側抱っこを続けない、足を組まない、横座りを減らす
セルフケアを続けても痛みが強い場合や不安があるときは、理学療法士や整形外科などの専門家に相談してみましょう。
あなたの体に合ったケア方法を一緒に考えてくれます。
おわりに
産後の体は、まるで雨上がりの森のように、ゆっくりと回復していくものです。
焦らず、自分の体の声に耳を傾けながら、やさしくケアしていきましょう。
あなたのがんばりは、ちゃんと体に伝わっていますよ🌿



