おはようございます。理学療法士の水尻です。今日は486日目の投稿です。

あのイチローさんは、こう言いました。「物事は準備がすべて。」そして、「準備とは、言い訳になるものをすべて排除していく行為である」と。私は、イチローさんのようなスーパープレイヤーではありません。どこにでもいる、いわば「大凡人」です。世の中には、その場のひらめきや才能で物事を切り抜けられる「奇才」と呼ばれる人もいます。でも、私にはそんな特別な才能はありません。だからこそ、できることは一つ。地道に準備を積み重ねること。準備をしておけば、「もっとやっておけばよかった」という後悔や、「準備が足りなかった」という言い訳を一つずつ減らすことができます。才能がないなら、準備で補う。特別な人ではないからこそ、コツコツ積み重ねる。みなさんも一緒に、コツコツと準備を積み上げ、自分の道を切り開いていきましょう。

「うちの子、膝のお皿の下が痛いと言って、サッカーやバスケを続けられない…」
「中学生の息子が階段を降りるときに膝が痛いと言うんだけど、大丈夫?」

成長期のお子さんの膝の痛みで、もっとも多い原因のひとつが オスグッド・シュラッター病(オスグッド病)です。

この記事では、次の4つの疑問について、理学療法士の視点からわかりやすく解説します。

  • ・オスグッドってどんな病気?
  • ・なぜ成長期に起こるの?
  • ・放っておいても治るの?
  • ・大人になれば治るの?

1.オスグッド・シュラッター病とは?

オスグッド病は、膝蓋骨(膝のお皿)の下にある 脛骨粗面(けいこつそめん)に痛みや腫れが出る、 成長期特有の骨端症です。

正式には脛骨結節骨端症と呼ばれます。

主な症状

  • ・膝のお皿の下が痛い・腫れる・押すと痛い
  • ・運動中・運動後に痛みが強くなる
  • ・階段の昇り降りやしゃがむ動作で痛む
  • ・膝の曲げ伸ばしで痛みが出る
  • ・痛い側の脛骨粗面が「コブ」のように出っ張ることがある

特徴的なのは、安静にすると痛みが軽くなり、運動すると痛みが強くなることです。

特に、サッカー・バスケットボール・バレーボール・陸上など、 「走る・跳ぶ・蹴る」といった動作が多いスポーツでみられます。


2.なぜ成長期にオスグッドが起こるの?

オスグッドが起こる大きなポイントは、 骨の成長と筋肉の成長のバランスです。

① 成長期の骨はまだ発達途中

脛骨粗面には、成長期の子どもでは骨端線と呼ばれる 軟骨の部分が残っています。

この部分はまだ十分に成熟していないため、繰り返し強い力が加わると、 炎症や痛みが起こりやすくなります。

② 太ももの筋肉が骨を引っ張る

太ももの前にある大腿四頭筋は、膝のお皿を介して 脛骨粗面につながっています。

走る・跳ぶ・蹴るといった動作では、この筋肉が強く働きます。 その結果、脛骨粗面には繰り返し牽引する力が加わります。

③ スポーツで負荷が繰り返される

成長途中の脛骨粗面に、スポーツによる負荷が何度も加わることで、 炎症や微細な損傷が起こり、痛みにつながることがあります。

つまり、

  • ・骨がまだ発達途中
  • ・筋肉が成長して強くなる
  • ・スポーツで繰り返し負荷がかかる

この3つが重なることで、オスグッドが起こりやすくなります。


3.オスグッドは放っておいても治る?

結論からいうと、「自然に治るとは限りません」

成長期が終わることで症状が落ち着くことは多いですが、 痛みを我慢してスポーツを続けると、症状が長引くことがあります。

放置すると起こりやすいこと

  • ・痛みが長引く
  • ・脛骨粗面の出っ張り(骨隆起)が残る
  • ・大人になっても運動時に痛みが残ることがある
  • ・スポーツを長期間休むことになる

大切なのは「痛みを繰り返さないこと」

オスグッドへの対応では、 痛みが出る運動を一時的に減らしたり、運動量を調整したりすることが大切です。

必ずしもすべての運動を禁止する必要はありません。 痛みの程度を確認しながら、できる運動と控える運動を調整していきます。

適切に対処することで、症状が改善していくことが期待できます。


4.大人になれば治るの?

多くの場合、成長が終わるとオスグッドによる痛みは落ち着いていきます。

成長が進んで骨端線が閉じると、脛骨粗面も成熟していき、 成長期に比べて牽引による痛みが起こりにくくなるためです。

ただし注意点もあります

  • ・脛骨粗面の出っ張り(コブ)が残ることがある
  • ・痛みが長期間続くことがある
  • ・成長終了後も、膝をつく動作などで痛みが残る場合がある

「大人になれば治るから」と何もせずに放置するのではなく、 痛みを悪化させないように早めに対処することが大切です。


5.ご家庭でできる対処

お子さんが膝の痛みを訴えた場合は、まず痛みの程度や運動との関係を確認しましょう。

  • ・痛みが強い日は運動量を減らす
  • ・痛みが出る動作を無理に繰り返さない
  • ・運動後に痛みが強い場合は患部を冷やす
  • ・痛みが続く場合は運動を休み、身体を回復させる
  • ・痛みや腫れが強い場合は整形外科を受診する

特に、歩くことがつらい、腫れが強い、安静にしていても痛い、痛みがどんどん悪化している といった場合には、オスグッド以外の原因が隠れている可能性もあるため、 自己判断せず医療機関で相談しましょう。


まとめ

  • オスグッドは成長期に起こりやすい膝の痛みです。
  • ・骨が発達途中の時期に、太ももの筋肉による牽引力が繰り返し加わることで起こります。
  • ・走る・跳ぶ・蹴るなどのスポーツで痛みが強くなりやすい特徴があります。
  • ・成長が終わると痛みが落ち着くことが多いですが、放置すれば長引くこともあります。
  • 痛みを我慢してスポーツを続けず、運動量を調整することが大切です。
  • ・痛みが続く場合や腫れが強い場合は、整形外科で相談しましょう。

成長期のお子さんにとって、スポーツは身体を動かすだけでなく、 友達との交流や自信をつける大切な機会でもあります。

だからこそ、「痛いから全部休む」ではなく、 今の身体の状態に合わせて運動量を調整することが重要です。

膝の痛みを我慢しているお子さんや、スポーツを続けてよいか迷っている場合は、 早めに専門家へ相談してみてください。