変形性股関節症のリハビリでは何をするの?
おはようございます。理学療法士の水尻です。今日は436日目の投稿です。
先日、しばらく使っていなかった家のタブレットを久しぶりに開いてみました。スペックは悪くないはずなのに、動きがやたら鈍い。アップデートが山ほど溜まっていて、起動だけでかなり時間がかかってしまいました。「使わないとダメになるんだな」と思いながら、ふと自分自身に重ねてしまいました。人間の脳も、使わないでいると働きが鈍くなると言いますよね。語学も、計算も、久しぶりにやろうとするとなかなか出てこない。「あれ、こんなに苦手だったっけ?」という経験、皆さんもあるのではないでしょうか。逆に言えば、使い続けることで、ちゃんと動き続ける。それはパソコンも人間も同じかもしれません。日々の仕事の中で当たり前にやっていることも、実は「さぼらず使い続けているからこそ」維持できているスキルがたくさんあると思います。今日も頭をフル回転させて、よろしくお願いします。

変形性股関節症のリハビリというと、「痛みをなくすためにたくさん動かすもの」と思われがちです。 しかし実際には、股関節への負担を減らしながら、動きやすさを保ち、日常生活を少しでも楽にすることが目的です。
今回は、変形性股関節症のリハビリに取り組むうえで大切な考え方や、よく行われるリハビリ内容について解説します。
リハビリの目的
変形性股関節症のリハビリには、次のような大切な目的があります。
- ・痛みをやわらげる
- ・股関節の動きを保つ
- ・周囲の筋力を維持・改善する
- ・歩き方や姿勢の負担を減らす
- ・日常生活を続けやすくする
股関節の形そのものをすぐに元に戻すことは難しくても、体の使い方を整えることで痛みや不安定感を軽くすることは可能です。 そのためリハビリは、「今の状態でどう楽に過ごすか」を考える大切な手段になります。
まず大切なのは「評価」
リハビリは、いきなり運動を始めるのではなく、まず今の状態を正しく知ることから始まります。
- ・どの動きで痛むのか
- ・どの筋肉が弱くなっているのか
- ・歩き方にどんなクセがあるのか
- ・腰・膝・足首など他の部位の影響はあるか
股関節の痛みは、関節だけでなく全身のバランスの影響を受けます。 そのため、股関節だけを見るのではなく、体全体を評価することが改善の近道です。
よく行われるリハビリ
1. 関節をやさしく動かす練習
痛みが強すぎない範囲で、股関節を少しずつ動かします。 動かさないでいると関節まわりが硬くなり、さらに動きにくくなるためです。
ポイントは「気持ちよく動く範囲」を保つこと。 大きく動かす必要はありません。
2. 筋力トレーニング
股関節を支える筋肉を鍛えることはとても重要です。 特に次の筋肉が大切です。
- ・お尻の筋肉(中殿筋・大殿筋)
- ・太ももの筋肉(大腿四頭筋・ハムストリングス)
- ・体幹の筋肉
ただし、痛みが強い時期に強い筋トレをすると逆効果になることがあります。 軽い運動から少しずつ進めるのが基本です。
3. 歩行練習
痛みをかばう歩き方は、股関節に余計な負担をかけます。
- ・体が横に傾く
- ・歩幅が極端に小さくなる
- ・足の着き方が不安定になる
リハビリでは、左右のバランスを整え、無理のない歩き方を身につけます。 必要に応じて杖を使うことも、負担を減らす大切な方法です。
4. 日常動作の練習
立ち上がる、座る、階段を上る、靴下を履くなど、日常動作そのものがリハビリになります。
少し工夫するだけで股関節への負担を大きく減らせます。
- ・深くしゃがまない
- ・急にひねらない
- ・片足に体重をかけすぎない
毎日の動作を見直すことは、非常に大切なリハビリの一つです。
リハビリで大切な考え方
変形性股関節症のリハビリでは、頑張りすぎないことがとても重要です。
- ・痛みを我慢して続けると悪化する
- ・翌日に痛みが残るなら強すぎるサイン
- ・調子の良い日・悪い日があるのは自然
リハビリは、一度に大きく変えるものではなく、少しずつ積み重ねるものです。
リハビリと日常生活のつながり
リハビリは、病院で行う時間だけで完結しません。 むしろ、日常生活の中でどう体を使うかが最も重要です。
- ・長時間同じ姿勢を続けない
- ・片側だけで重い荷物を持たない
- ・痛みが強い日は無理をしない
- ・股関節にやさしい靴を選ぶ
- ・体重管理を心がける
生活全体を整えることで、リハビリの効果がより活きてきます。
手術の前後にもリハビリは大切
変形性股関節症が進行して手術を選ぶ場合でも、リハビリは欠かせません。
- ・手術前:筋力や動作を整えることで回復が早くなる
- ・手術後:歩行・筋力・日常生活の回復にリハビリが必要
どの段階でも、リハビリは体を守る大切な味方です。
こんなときは専門家に相談を
次のような場合は、自己流で続けず専門家に相談しましょう。
- ・運動すると痛みが強くなる
- ・どの動きをしてもつらい
- ・歩き方の左右差が大きい
- ・日常生活に支障が出ている
- ・何をしてよいかわからない
股関節の状態は人によって大きく異なるため、個別の評価がとても重要です。
まとめ
- ・変形性股関節症のリハビリは、痛みの軽減と生活の質の向上を目指す
- ・まずは評価を行い、体全体の状態を把握することが大切
- ・関節の運動・筋力強化・歩行練習・動作指導を段階的に行う
- ・日常生活での工夫もリハビリの重要な一部
- ・無理なく継続することが改善への近道
変形性股関節症のリハビリは、痛みをゼロにすることだけを目指すものではありません。 股関節への負担を減らしながら、動きやすさと生活のしやすさを保つことが大切です。
無理なく続けられる方法を見つけながら、少しでも楽に過ごせる体づくりを目指していきましょう。



