ランナー膝とは?
おはようございます。理学療法士の水尻です。今日は431日目の投稿です。
サッカーワールドカップ、日本代表の初戦、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。相手は格上のオランダ。後半に1-2とビハインドを背負う厳しい展開でしたが、小川選手のヘディングシュートが鎌田選手の頭に当たってゴールという、まさに執念の同点弾。最後まで諦めなかった結果、貴重な勝ち点1を掴みました。劣勢になっても最後まで戦い続けたからこそ生まれた結果ですよね。「もう無理かもしれない」という場面でも、最後まで諦めずに動き続けることに意味があると、改めて感じさせられました。そしてもう一つ、印象的だったのが試合後の光景です。熱狂に包まれたスタジアムで、日本のサポーターが自主的にごみ拾いをする姿が、FIFA公式からも称賛されました。これも、毎大会繰り返されている、日本人らしい誠実さの表れだと思います。結果だけでなく、その後の振る舞いまで見られているということを、改めて意識させられました。私たちも、結果はもちろん、その先の対応や姿勢まで、丁寧に取り組んでいきたいですね。それでは、今日も1日頑張りましょう。

「走ると膝の外側が痛い」
「ランニングをすると毎回同じ場所が痛む」
そんな症状でお困りの方は、ランナー膝(腸脛靭帯炎)かもしれません。
ランナー膝はランナーに多い膝の痛みとして知られていますが、実は走る人だけに起こるわけではありません。
長時間の歩行、階段の上り下り、登山、ジャンプ動作の多いスポーツなど、膝の曲げ伸ばしを繰り返す動作でも発生します。
この記事では、ランナー膝とは何か、なぜ起きるのか、どう対処すべきかを理学療法士の視点でわかりやすく解説します。
■ ランナー膝とは?
ランナー膝は、膝の外側に痛みが出るスポーツ障害のひとつで、正式名称は腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)です。
腸脛靭帯とは、太ももの外側から膝の外側につながる強い組織のこと。
走る・歩く・膝を曲げ伸ばしする動作を繰り返すことで、この部分に負担がかかり、炎症や痛みが起こります。
最初は「走っていると少し痛い」程度でも、進行すると歩行や階段の昇り降りでも痛みが出ることがあります。
■ どんな症状が出るのか?
ランナー膝でよくみられる症状は次のとおりです。
- ・走っていると膝の外側が痛む
- ・走り始めは平気でも、ある距離を超えると痛くなる
- ・下り坂や階段で痛みが強くなる
- ・膝の曲げ伸ばしで外側に違和感がある
- ・運動後に膝の外側がジンジン痛む
軽症のうちは休むと落ち着くこともありますが、痛みを我慢して走り続けると悪化しやすいため注意が必要です。
■ なぜランナー膝は起きるのか?
ランナー膝は、ひとつの原因だけで起こるわけではなく、複数の要因が重なって発生します。
① 膝の曲げ伸ばしの繰り返しによる負担
ランニングでは着地のたびに膝へ衝撃が加わります。
この衝撃が繰り返されることで腸脛靭帯に負担が蓄積し、炎症が起こりやすくなります。
特に、走行距離を急に増やしたときは要注意です。
② 太ももやお尻の筋肉が硬い
筋肉が硬くなると腸脛靭帯が引っ張られ、膝外側に負担がかかりやすくなります。
関連しやすい筋肉は以下のとおりです。
- ・お尻の筋肉
- ・太ももの外側の筋肉
- ・股関節まわりの筋肉
柔軟性が低いと、走るたびに膝まわりが引っ張られ痛みにつながります。
③ 股関節や足首の動きが悪い
膝は単独で動くわけではなく、股関節や足首の動きと連動しています。
そのため、股関節がうまく使えていなかったり、足首が硬かったりすると膝に負担が集中します。
④ 着地の癖やフォームの問題
- ・着地時に膝が内側に入りやすい
- ・歩幅が大きすぎる
- ・骨盤が不安定
- ・左右差が強い
こうしたフォームの癖は膝外側へのストレスを増やします。
⑤ O脚などの体の特徴
O脚の方は体重が外側にかかりやすく、膝外側に負担が集中しやすい傾向があります。
■ こんな方は要注意
以下のような方はランナー膝を起こしやすい傾向があります。
- ・ランニング初心者
- ・急に運動量を増やした
- ・長距離走を続けている
- ・太ももやお尻が硬い
- ・階段や坂道で膝が痛くなりやすい
- ・片側だけ痛みが出る
- ・走るフォームに左右差がある
「最近走り始めた」「大会前に練習量を増やした」という方は特に注意が必要です。
■ どのように対処すればよいか?
ランナー膝が疑われるときは、まず痛みを悪化させないことが大切です。
やったほうがいいこと
- ・痛みが強いときは無理に走らない
- ・練習量を減らす
- ・坂道や下り坂を避ける
- ・痛みが出る動作を繰り返しすぎない
- ・運動後に膝の外側を冷やす
また、原因となりやすい筋肉の柔軟性を整えたり、股関節やお尻の筋力を高めたりすることも重要です。
※痛みが強い状態で無理にストレッチやトレーニングを行うと悪化することがあります。
■ 再発を防ぐために大切なこと
ランナー膝は一度良くなっても、体の使い方が変わらないと再発しやすい症状です。
再発予防のポイントは次の3つです。
- ・練習量を急に増やしすぎない
- ・股関節・お尻・太ももの柔軟性と筋力を整える
- ・ランニングフォームや着地の癖を見直す
膝だけでなく、全身の動きを見直すことが改善への近道です。
■ 受診したほうがよいケース
以下のような場合は、早めに整形外科や理学療法士に相談しましょう。
- ・休んでも痛みが続く
- ・歩くだけでも痛い
- ・膝が腫れている
- ・階段の昇り降りがつらい
- ・何度も再発している
- ・痛みの場所がはっきりしない
自己判断で無理を続けると回復が遅れることがあります。
■ まとめ
ランナー膝(腸脛靭帯炎)は、膝の外側に痛みが出るスポーツ障害です。
原因は走りすぎだけでなく、筋肉の硬さ、股関節や足首の動き、フォームの癖など複数の要因が重なって起こります。
膝だけに注目するのではなく、体全体の動きを見直すことが改善と再発予防のポイントです。
痛みを我慢せず、早めに対処していきましょう。



