おはようございます。理学療法士の水尻です。今日は、272日目の投稿です。
今回は、TKA(人工膝関節置換術)後に多くの方が経験する「腫れ(腫脹)」や「熱感」について、持続期間やケア方法、注意点をわかりやすく解説します。
🦵 術後の腫れ・熱感は自然な反応です
TKAは膝関節の大手術です。術後は組織の損傷や炎症反応によって、腫れや熱感が生じるのはごく自然なこと。これは体が修復を進めている証でもあります。
📅 腫れ・熱感の持続期間と特徴
| 症状 | 持続期間 | 注意事項 | ケア方法 |
|---|---|---|---|
| 腫れ・腫脹 | 約3~6か月 | 無理な運動は悪化の原因 | 冷却・安静 |
| 熱感 | 約3か月(~6か月) | 強い痛みや発熱・膿は感染疑い | 冷却・感染兆候観察 |
腫れ(腫脹)は術後3か月程度続くのが一般的ですが、個人差があり6か月ほど持続するケースもあります。
熱感は炎症の一部で、通常は3か月ほどで消失しますが、こちらも最大6か月ほど続くことがあります。
⚠️ 注意すべき症状と感染の可能性
腫れや熱感が長引いても、痛みが軽度であれば通常の回復過程と考えられます。ただし、以下の症状がある場合は注意が必要です。
- 強い痛み
- 発赤(赤み)
- 膿のような分泌物
- 発熱
これらは感染症の兆候である可能性があるため、早めに医療機関を受診しましょう。
🧊 ケア方法とリハビリのポイント
- アイシング(冷却):炎症を抑えるために有効です。
- 安静:無理な運動は腫れを悪化させることがあります。
- 患部を心臓より高くする:血流を調整し、腫れを軽減します。
- 感染兆候の観察:異常があればすぐに医師へ相談を。
💡リハビリは「やりすぎ」も禁物。理学療法士の指導のもと、適切な運動量で進めましょう。
🗣 最後に
術後の腫れや熱感は、回復過程の一部です。多くの場合、時間とともに自然に改善しますが、気になる症状がある場合は、遠慮なく医療スタッフや理学療法士に相談してください。
患者さん一人ひとりの回復ペースに合わせたケアとリハビリが、安心で効果的な術後生活につながります。


