スマホやパソコンで痛む「腱鞘炎」—原因とリハビリ法—
おはようございます。理学療法士の水尻です。今日は、266日目の投稿です。
最近、親指や手首がズキッと痛むことはありませんか?
それ、もしかすると「腱鞘炎」かもしれません。
本記事では、理学療法士の視点から腱鞘炎の原因とリハビリのポイント、そして日常でできるセルフケアについて詳しく解説します。
🦴 腱鞘炎とは?
腱鞘炎(けんしょうえん)は、筋肉と骨をつなぐ「腱」が通るトンネル状の構造「腱鞘」に炎症が起きる状態です。
代表的なものに「ドケルバン病」があり、親指側の手首に痛みが出るのが特徴です。
主な症状
- 動かすと痛む
- 腫れや熱感
- 引っかかるような違和感
📱 スマホやパソコンが原因になる?
現代人の生活習慣が腱鞘炎を引き起こす要因になっています。
原因となる習慣
- 繰り返し動作:タイピングやスマホ操作で親指や手首を酷使
- 悪い姿勢:猫背や肩の巻き込みにより前腕の筋肉が緊張
- 持ち方の癖:スマホを片手で長時間持つ、手首を反らした状態でのマウス操作
- 休息不足:違和感があっても使い続けると慢性化のリスク
🧑⚕️ 理学療法士による評価とリハビリの考え方
腱鞘炎のリハビリでは、痛みを抑えつつ、再発予防につなげることが目的です。
評価ポイント
- 炎症部位と動作時の痛みの確認
- スマホやPCの使い方の分析
- 肩・肘・手首の連動性の観察
🩹 リハビリの3ステージ
| ステージ | 内容 |
|---|---|
| 急性期(痛み軽減期) | - 安静・動作制限 - アイシングやサポーターの使用 - 前腕の筋膜リリース |
| 亜急性期(可動性改善期) | - 指・手首・肘の軽いストレッチ - マッサージで血流促進 - 正しい操作フォームの指導 |
| 慢性期(再発予防期) | - 前腕の筋力トレーニング - 姿勢改善(肩甲骨・体幹) - 作業環境の調整(肘90度、手首まっすぐ) |
🧘 セルフケアのヒント
- スマホ操作時は両手を使って親指の負担を軽減
- 1時間に1回、手首や指のストレッチを行う
- 痛みを感じたら無理せず休むことが大切
✅ まとめ
腱鞘炎は「使いすぎ」による小さな炎症の積み重ねが原因です。
痛みを我慢して使い続けると慢性化しやすくなります。
早期の対応と、正しい姿勢・動作の見直しが回復と予防のカギです。
「最近、親指や手首がズキッと痛む…」と感じたら、早めに理学療法士など専門家に相談しましょう。


