歩行中のふらつき、その原因は“股関節の筋力低下”?

おはようございます。理学療法士の水尻です。今日は、255日目の投稿です。
   
高齢者の歩行時のふらつきや不安定さは、転倒リスクを高める重要な問題です。 実はその多くが「股関節周囲の筋力低下」によって引き起こされていることをご存じでしょうか?今回は、股関節の筋力低下が歩行に与える影響と、理学療法によるアプローチについて解説します。

🦵 股関節筋力低下が引き起こす歩行のふらつき

股関節の筋肉、特に外転筋や伸展筋の機能が低下すると、歩行中に身体の安定性が損なわれ、左右にふらつきやすくなります。 中でも中殿筋の筋力低下は、骨盤の安定性を保てなくなり、「デュシャンヌ歩行」と呼ばれる体幹が左右に揺れる歩き方を引き起こします。

👵 高齢者に多い原因

  • サルコペニア(加齢による筋力低下)
  • 怪我や疾患による下肢筋群の機能停止
これらが複合的に作用し、歩行時のふらつきが顕著になります。

🚶‍♂️ 股関節筋力低下による歩行の特徴

  • 骨盤が安定せず、歩行時に体が左右に傾く「体幹側屈」
  • 足が外側へ流れるような歩き方
  • 片足立ちが不安定で、バランスを崩しやすい
これらの特徴は日常生活の中でも見逃されがちですが、転倒予防の観点からも早期の対応が重要です。

🧘‍♀️ 理学療法によるアプローチと予防法

✅ 筋力強化

  • 中殿筋・外転筋・伸展筋のトレーニング
  • 体重免荷でのスクワット
  • 横歩きや片足立ち練習

✅ 柔軟性向上

  • 股関節周囲のストレッチ
  • 関節可動域の改善

✅ 総合的な分析

筋力だけでなく、神経系の障害や体幹・膝関節の問題も含めて評価することが重要です。

📝 まとめ

歩行中のふらつきには、股関節の筋力低下が大きく関与しています。 しかし、加齢や疾患、神経障害などの複合的な要因も見逃せません。 理学療法による適切なアプローチで歩行の安定性を高め、転倒リスクを減らすことが可能です。 気になる症状がある方は、早めに専門家へ相談してみましょう。