半月板損傷の原因とリハビリとは?
おはようございます。理学療法士の水尻です。今日は、172日目の投稿です。
皆さん、「パーキンソンの法則」って聞いたことありますか?これは「仕事は、与えられた時間をすべて使い切るまで膨張する」という法則です。つまり、1時間で終わる仕事でも、3時間あったら3時間かかってしまうということ。集中力がない時はあるあるですよね。でもこれを意識すると、時間を区切って仕事することの大切さが見えてきます。今日も限られた時間の中で、効率よく動けるように意識していきましょう!
膝の痛みや違和感が続くと、「半月板損傷かもしれない」と不安になる方も多いのではないでしょうか? スポーツ選手から高齢者まで幅広く発症するこの疾患について、今回は理学療法士の視点から「原因」と「リハビリテーション」の大切なポイントを解説します。
半月板損傷とは?
膝関節の中には「半月板」と呼ばれるC型(内側)およびO型(外側)の線維軟骨があります。これは膝への衝撃を吸収し、関節を安定させるクッションの役割を担っています。この大切な組織に亀裂や断裂が生じた状態が「半月板損傷」です。
主な原因
1.スポーツや外傷による損傷
バスケットボールやサッカーのようなスポーツで、膝をひねったり急な方向転換をしたりする動作が原因となります。また、交通事故など外部からの強い衝撃も関係します。
2.加齢や変性によるもの
加齢に伴って半月板の弾力性が低下し、日常動作(立ち上がりや階段の昇降)でも損傷が起こりやすくなります。特に40代以降はリスクが高まる傾向があります。
3.先天的な要因
まれに、生まれつき半月板が大きく円盤状になっている「円板状半月板」という形態異常があり、小児期に発症する例もあります。
半月板損傷のリハビリテーション
リハビリの目的
・痛み・腫れの緩和
・膝の可動域回復
・筋力強化による関節安定性の確保
・日常生活・スポーツへの早期復帰
保存療法(手術なし)のリハビリ
・急性期:安静にしつつ、痛みのない範囲での可動域訓練や等尺性筋トレ(筋肉に力を入れて関節を動かさない)を開始。
・回復期:筋トレ(特に大腿四頭筋やハムストリングス)、ストレッチ、バランストレーニング、有酸素運動(ウォーキングなど)を段階的に実施。
手術後のリハビリ
・切除術:術後早期からのリハビリ開始が可能で、2〜3カ月ほどでスポーツ復帰も見込めます。
・縫合術:免荷(松葉杖など)や可動域制限が必要で、3〜6カ月のリハビリ期間が想定されます。スポーツ復帰には10週〜半年以上を要する場合もあります。
代表的なリハビリメニュー
・ストレッチ(膝周囲の柔軟性アップ)
・大腿四頭筋・ハムストリングスの筋トレ
・バランストレーニング(再発予防)
・有酸素運動(低負荷で心肺機能と持久力を向上)
・アスレチックリハビリ(競技復帰を目指す段階)
リハビリの注意点
・痛みや腫れが強い時期は無理をせず、医師や理学療法士と相談しながら進めましょう。
・回復を焦らず、地道な継続が回復への近道です。
・損傷の程度や年齢、治療内容によりリハビリの内容・期間は異なるため、専門家と一緒に最適なプランを立てることが大切です。
まとめ
半月板損傷は、スポーツ外傷、加齢、日常のちょっとした動作など様々な原因で起こりますが、適切なリハビリテーションを行うことで、機能回復と再発予防が可能です。正しい知識を身につけ、焦らず一歩ずつリハビリに取り組んでいきましょう。