腕神経叢損傷とは?
おはようございます。理学療法士の水尻です。今日は、137日目の投稿です。
13日火曜日から、全国的に晴れて暑くなるという予報が出ています。最高気温が25度以上、中には30度近くまで上がる場所もあるとのこと。まるで真夏のような暑さになりそうです。冬から春を過ごした体は、急な暑さに対応できず、熱中症になりやすい状態なので注意をしましょう。体調管理に気を配りながら、この季節の変わり目を元気に乗り切りましょう。
腕神経叢損傷は、腕や手の機能に深刻な影響を及ぼす可能性がある病状です。本記事では、腕神経叢の基本知識から損傷の原因、症状、治療法まで詳しく解説していきます。
腕神経叢とは?
腕神経叢は、脊髄から出る神経の束であり、肩や腕、手の運動や感覚を司っています。C5からT1までの神経根が集まり、複数のトランク、分岐、コルドを形成し、筋肉の動きや感覚を調整します。特に、筋皮神経や橈骨神経、尺骨神経などの役割を知ることが、損傷の影響を理解する上で重要です。
腕神経叢損傷の原因
腕神経叢損傷の主な原因は、過度の牽引力や外的な衝撃です。特に、交通事故やスポーツ中の外傷によるものが多く見られます。また、出産時に赤ちゃんの肩が引っかかることで発生することもあります。
主な損傷タイプ
- 神経の引き抜き損傷(最も重篤なタイプ)
- 神経断裂
- 部分的な損傷(圧迫や牽引)
最も深刻な「引き抜き損傷」は、神経が脊髄から完全に切り離されるため、手術が必要になることが多いです。
腕神経叢損傷の症状
症状は損傷の程度によって異なりますが、以下のようなものが一般的です。
- 運動麻痺(腕や手の動きが制限される)
- 感覚障害(しびれや痛み)
- 腱反射の減弱や消失
診断には神経学的な検査やMRI、CTなどの画像診断が用いられます。
治療法とリハビリテーション
腕神経叢損傷の治療は損傷の程度によって異なります。
軽度の損傷
- 自然回復を促すためのリハビリテーション
- 筋力トレーニングや可動域の改善
- 日常生活動作の訓練
重度の損傷
- 神経移植手術(健康な神経を移植)
- 神経修復術
- 神経再生治療の研究が進行中
リハビリテーションは回復の鍵となるため、専門の理学療法士と連携し、継続的なトレーニングが推奨されます。
まとめ
腕神経叢損傷は深刻な病状ですが、適切な治療とリハビリにより機能回復が期待できます。今後も研究や治療法の進展により、さらに改善が図られるでしょう。