運動器不安定症の原因とリハビリとは?

 おはようございます。理学療法士の水尻です。今日は、132日目の投稿です。

 先日、日本郵便が二輪乗務社員が集荷・配送業務中に飲酒運転をしていたことを発表しました。飲酒運転は明らかな法律違反ですが、「これくらいなら」「今回だけなら」と基準を緩めてしまってはいませんか?そのような小さな妥協が取り返しのつかない事態を招くことがあります。このようなニュースを他山の石として、今日からもう一度、自分の行動が周りにどのような影響を与えるか考え、信頼を築き守る責任を自覚して行動していきましょう。

 

 

はじめに

 運動器不安定症は、高齢者に多く見られる症状で、バランス能力や移動能力の低下を引き起こし、転倒のリスクを高める深刻な問題です。この記事では、運動器不安定症の概要、原因、症状、診断基準、治療法、さらに日常生活での対策について詳しく解説していきます。

 

運動器不安定症とは?

 運動器不安定症は、日本整形外科学会により、「高齢化に伴い、バランス能力および移動歩行能力の低下が生じ、閉じこもりや転倒リスクが高まった状態」と定義されています。この状態は、身体的な機能だけでなく、精神的な健康にも影響を及ぼします。特に筋力の低下や関節の柔軟性の喪失、視覚や聴覚の衰えが原因となり、バランスを保つことが難しくなるのです。

 

主な原因

 運動器不安定症の原因には以下の要素が挙げられます。

・筋力の低下:年齢とともに筋肉量が減少し、特に下肢の筋力低下が顕著です。

・関節の柔軟性の喪失:関節の可動域が狭くなり、動きが制限されます。

・視覚や聴覚の衰え:周囲の状況把握が難しくなり、転倒のリスクを高めます。

・生活習慣の影響:運動不足や不規則な生活習慣も一因です。

 

主な症状

 運動器不安定症が引き起こす症状は多岐にわたりますが、以下が代表的です。

・バランスの崩れ

・転倒の頻発

・移動の困難

・筋肉のこわばり

 これらの症状は日常生活に直接的な影響を及ぼし、社会的孤立を招くこともあります。

 

診断基準と評価方法

 運動器不安定症の診断には、以下の評価が用いられます。

・バランス能力の評価3メートル歩行テスト(3mTUG)など。

・筋力の評価:下肢筋力の測定。

・生活状況の評価:転倒歴や日常動作の困難さをヒアリング。

 

治療法とリハビリテーション

 適切な治療とリハビリが運動器不安定症の改善に重要です。

1.リハビリテーション:筋力トレーニングやバランス体操で筋力を強化。

2.生活習慣の改善:ウォーキングやストレッチなど定期的な運動。

3.栄養管理:バランスの取れた食事。

 

日常生活での対策

 予防のために次のポイントを意識しましょう。

・定期的な運動:筋力とバランス能力を維持。

・安全な環境作り:家庭内での転倒防止策。

・社会的つながりの維持:孤立を防ぎ心身の健康を保つ。

 

おわりに

 運動器不安定症は高齢者に多い問題ですが、適切な対策を通じて予防や改善が可能です。運動やリハビリ、栄養管理を日々の生活に取り入れることで、健康的な生活を送りましょう。